白湯とPOP

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映画「カセットテープ・ダイアリーズ」ほんのりネタバレ感想

涙ちょろりに、ホロ苦、ウキウキ!実話がベースの人生ドラマ

 

こんにちは、風呂桶の持ち手は縦派か横派か、白湯です。

 

グリンダ・チャーダ監督の新作「カセットテープ・ダイアリーズ(原題:Blinded by the Light)」観てきました。

映画「ベッカムに恋して(原題:bend it like Beckham)」を見てから同監督のファンになり、新作はチェックしています。インド(だったりパキスタンだったり)系移民の若者の今と葛藤を、イギリスを舞台に細やかに、且つ大胆に描く女性監督。本作品も彼女の魅力全開でした。

 

主人公は典型的なパキスタン家庭に育つ移民2世の高校生ジャベド(実は22歳!ヴィヴェイク・カルラ)。舞台はサッチャー政権下の1987年のイギリス、市況の悪化、失業率の増加、移民差別が横行している田舎町ルートン。

自身は書く事を趣味としており、将来は作家を目指したいが、厳格な父親の許可が出るはずもなく。大学で出会った友人に紹介されたアメリカのミュージシャン、ブルース・スプリングスティーン(ボス)の音楽に触発され、閉塞的な環境を打ち破りたいと願うようになる。

登場人物それぞれに上手くスポットライトが当たり、思いがよく伝わる人間ドラマに仕上がっています。

 

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面白かったのは、移民1世である父親。自分は両親の反対を押し切って、イギリスで生活を築いた開拓者でもあるんですよね。圧倒的な家長制度の中で責任をもって家族を守りたい。でも、外の世界に飛び出したい息子の気持ちもわからなくはない・・・そんな父親の気持ちを優しく母親が後押ししてあげるところがまた、泣ける・・・

 

本作、途中途中ミュージカル形式になっているのですが、これがまた最高にグダグダ。

なんせ、スローモーション使ってるのに全然効果出てませんからね!でもね、不思議とその作りこまれてない感じがいい。老若男女のキャストのエネルギーだけで乗り切ってくる強引なミュージカルに、段々一緒に体ゆすっちゃうんですよね~。

 

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この3人の微笑ましいミュージカルも必見!

 

それから、監督お得意のインド・パキスタン系音楽も本作では勿論体感できますよ。こっちはまじでノリノリ請け合い!

 

コロナの影響で日本では公開が遅れた本作ですが、奇しくも映画の舞台と現代のイギリスに重なる部分が多かったように思います。

 

余談ですが、監督、40歳を過ぎてから双子を出産!出産から少し間は空きましたが、またも精力的に映画を作り始めた模様。パワフルな彼女の活躍はすごい嬉しいし、やっぱり新作は劇場で見て応援したいなーって思ってます。

 

<オススメ度>

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