白湯とPOP

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映画「水曜日が消えた」やんわりネタバレ感想

「“自分”は定義できるのか」深いテーマと軽いタッチの意欲作

こんにちは、多肉植物は全部サボテンと呼んでしまう、白湯です。

 

幼い頃の事故が原因で、曜日毎に性格も趣味もすべてが異なる「自分」が現れる、多重人格の主人公男性(アラジンの声の人、結構出演作は多いのよ、中村倫也)。

ある日「火曜日」の人格が目覚めたとき、自分が「水曜日」を生きていることを知る。これまで、「火曜日」しか経験したことのなかった彼は戸惑いながら、人生初の水曜日を体験し始める。

なぜ「水曜日」の人格は消えてしまったのか、これから「僕」は一体どう変わってしまうのか。そんなお話です。

 


映画『水曜日が消えた』予告編 6月19日(金)公開

 

 

正直、設定の面白さにかなり惹かれた作品でした。1人7役も演じ分けるって並大抵の事じゃない。と、同時にどのキャラクターが何曜日か覚えてられるのか、私は!って不安もあり。まじで、映画中にメモるわけにもいかない。

 

まず、私と同じ心配をされた方、ご安心ください。ちゃんと7つのキャラクターが分かるように、映画は作られています。難しい設定ですが、ゆっくりと物語は進むので、決して置いて行かれることはありません。

 

この映画、主題はずばり「自分とは」。7人全員が融合して、毎日同じ人格が出ればいいの?6曜日が消えて、1曜日残った人格が自分?正解のない答えに、僕は向かっていきます。

 

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サスペンス調でもある

 

特殊な状況であるため、主人公は医療機関の研究対象になっています。頻繁に病院で検査を受け、担当医(髪型はセンター分けが基本!きたろう)と話すのですが、この担当医師がすごくいい。事故当時から主人公を担当しているため、「大きくなったな」と、父性にも似た感情を持って研究対象に接するんです。

彼は劇中ある行動に出るのですが、ここでぐっと「自分とは」について考えさせられましたね。彼の下した決断もまた、ひとつの正解なのかもしれません。

 

ちょっと残念だったのが、深すぎるテーマに対するアプローチの軽さ。主題に向けての深堀具合が足らないなとも思いましたが、この軽さのおかげで、多重人格の日常にもすごく親近感がわきました。

 

細やかで、くすっとくる笑いも多く、良作なのは間違いないですね。

やっぱ日本映画も、ちゃんと見なきゃな~。

 

<オススメ度>

中村倫也のキンタロー飴 ★★★★★

ついゴミの曜日を忘れちゃうんだよ ★★★☆☆

「日曜日」みたいに生きたい! ★★★☆☆